星座にまつわるギリシャ神話(その4)

星座にまつわるギリシャ神話(その4)

今回は星座にまつわるギリシャ神話のその4です。

★星座「山羊座(12/22-1/19生まれ)」にまつわる神話

山羊座にまつわる神話は、牧神パーンの変身しそびれた姿だと言われています。
牧神パーンは、一説ではゼウスとヘラの息子で、頭にはヤギのツノが生えた人間、下半身は山羊座という姿です。

オリュンポスは、巨人対オリュンポス12神の戦いを終え、ゼウスが神々の王となって世界をおさめていくはずでした。しかし、大地の女神ガイアは自分の子どもたち(ティターンやギガースたち)が地下のタルタロスに閉じ込められていることに怒り、最大最悪の怪物テュポーンをオリュンポスに送り込んだのです。

その時、オリュンポスでは宴の真っ最中。神々は驚いて散り散りに逃げます。その時、牧神パーンはナイル川に飛び込んで逃げようとしますが、慌てすぎて、上半身はヤギ、下半身が魚という姿になってしまいました。のちに、ゼウスがおもしろがって、この時の記念にとパーンの変身しそびれた姿を星座にしたのが山羊座だと言われています。

★星座「水瓶座(1/20-2/18生まれ)」にまつわる神話

水瓶座は、水瓶を持つ神々の給仕係ガニュメデスだと言われています。
神々の給仕係は、もともとゼウスとヘラの子どもで青春の女神べべの役でした。しかしべべがヘラクレスと結婚し、その役を降りることとなったため、次の給仕係を探すことになりました。
ゼウスの目にトロイアの王子(牧童との説もあり)ガニュメデスがとまりました。ガニュメデスは。周りが金に輝くほどの美少年だったと言われています。ゼウス自ら大鷲に姿を変え、ガニュメデスをオリュンポスにさらってしまいます。そして、神々に仕えるために、姿は少年のまま不老不死の力を与えられ、神々の宴で不老長寿の神酒ネクタールや神の食べ物アンブロシアを給仕することになりました。
しかし、ガニュメデスの両親は息子が行方不明になり、その嘆きはかなり深いものでした。これにはゼウスも心が痛み、ヘルメスを使いに出して、神馬(もしくはヘパイストスの作った黄金のブドウの木)を送り、いつでも息子に会えるように、ガニュメデスの姿を星座にしたと言われています。

★星座「魚座(2/19-3/20生まれ)」にまつわる神話

魚座は、はぐれないよう紐で繋いだ、魚に変身したアフロディテとエロスの姿がもとだと言われています。
これは山羊座のときにも出てきた、オリュンポスにテュポーンが襲ってきた時のことです。
パーンと同じく宴に参加していたアフロディテと息子のエロス(エロスはアフロディテの息子ではないという説もあります)もそれぞれ魚に変化してナイル川に飛び込みました。うお座は二匹の魚の尾を紐でつなげた形をしていますが、それは、アフロディテとエロスの二人がはぐれないように紐で繋がって飛び込んだという神話がもととなっているからなのです。

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