ギリシャ神話のヘルメスとは?

ギリシャ神話のヘルメスとは?

ギリシャ神話のヘルメスとは次のとおりです。

  • オリュンポス12神の中の1柱。
  • 商業、泥棒、情報の神
  • 死者の冥界への案内人
  • 旅人の守護者
  • ギリシャ神話の中のトリックスター的な存在
  • 持ち物等:ペタソス(つば広の旅行帽)、ケーリュケイオン(杖)、タラリア(翼のはえた黄金のサンダル)、ハルペー(鎌。アルゴスやメデューサ討伐の際に使用)
  • 父:ゼウス(全知全能の神)
  • 母:マイア(アトラスの娘、プレイアデスのひとり)
  • 子ども:ヘルマプロディートス(アフロディテとの子、両性具有者)、プリアーポス(アフロディテとの子、生殖の神)、エウドーロス(トロイア戦争で活躍した武将)、アウトリュコス(盗みの名人)

ギリシャ神話のヘルメスは泥棒の神?商売の神?

ヘルメスは、生まれる前から「泥棒」や「嘘」の神でした。というのも、父であるゼウスが「泥棒や嘘の神を作ろう」として、妻のヘラが眠っているときに抜け出してマイアとの間に作った子ということで、人の目を盗んで作った経緯がヘルメスの特徴に反映されているのです。
また、ヘルメスは生まれてすぐに才能を発揮します。

生まれた当日、ゆりかごを抜け出してアポロンの牛50頭を盗み出します。しかも、すぐにばれないように、牛を後ろ向きに歩かせて連れ出します。牛が盗まれたことに気づいたアポロンは、占いでヘルメスを犯人だと突き止めますが、ヘルメスは「生まれたばかりの赤ん坊に盗みなんかできない」とうそぶきます。アポロンはゼウスのところにヘルメスを連れていき、ことの解決を依頼しますがそのゼウスに対してもヘルメスは「自分は嘘のつき方もわからない」と言います。

結局はゼウスに「きょうだい2人で牛を探しなさい」と言われ、ヘルメスは牛を返さざるを得なくなるのですが、アポロンは納得していません。ヘルメスは亀の甲羅と羊の腸で作った竪琴を奏でました。アポロンはその竪琴を気に入り、竪琴と牛を交換し、その後二人は仲良くなったと言われています。この時、友好の証としてアポロンはケーリュケイオンをヘルメスに送りました。このように、ヘルメスは互いに必要なものを交換しあったことから、商売の神となりました。

ギリシャ神話のヘルメスはゼウスの部下で伝令の神

ヘルメスは、ゼウスの忠実な部下として伝令役やゼウスの名を実行する役として神話によく登場します。

有名なのは、アルゴス退治です。ゼウスの命令で、ゼウスの浮気相手イーオーが変身した牛を取り返すために、彼女(牛)を見張る100目の巨人アルゴスをヘルメスは笛の音色で100目をすべて眠らせ、その隙きにアルゴスの首をはねてます。(それを哀れに思ったヘラはアルゴスの目をお気に入りの動物、孔雀の羽につけます)

他にも、ヘラクレスを不死身にするために、ヘラの乳を飲ませようと忍び込んだ際にヘラクレスを連れて行ったのはヘルメスです。また、最強の怪物テュポーンにゼウスが捉えられたときに牧神パーンとともにゼウスを助けたのもヘルメスです。ヘルメスは翼のはえたサンダル「タラリア」で空を駆けてすばやく移動し、ずる賢さや盗みの才能をゼウスのために発揮するのです。

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